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【初心者向け完全ガイド】みんな大好き!「社内向け4択クイズ」の始め方

Helpfeel Staff

こんにちは。株式会社Helpfeel テクニカルライターのmiyabaraと申します。
※自己紹介▷深夜徘徊していたらテクニカルライターになった話

 突然ですが、以下について悩んではいませんか?

  •  チームビルディング
  •  社内コミュニーケーション
  •  業務に対するモチベーション&メンタル

 

 いずれも、重要かつ永遠のテーマですね。
本記事では、これらを改善できるかもしれない魔法のような施策をご紹介します。
それは…

 そう、クイズです。

「……クイズ?」
「メモリとCPUを節約したいんで、タブ閉じますね」

ちょま、ちょっと待ってください。
タブをそっ閉じする前に、僕が出題した社内クイズに寄せられた声・反応をご覧ください。

真剣にクイズと向き合うガチ勢
数十名の解答者のなか唯一の正解者だったため、
感情が昂り雄叫びをあげたセールスチームのリーダー
一服の清涼剤のようにクイズを楽しんでくれたウェブディレクター
勢いで始めたクイズに「チームビルディングに役立っている」と
評価してくれたカスタマーサクセスチームのスタッフ

さっきよりも、ちょっとクイズのことが気になったのではないでしょうか。

本記事では、僕が実際に行っているクイズ投稿の方法について、ノウハウをたっぷりと添えてご説明します。

この記事を読めば、あなたも今日からクイズ出題者になって、僕と同じように同僚から「急にどうした?」と思われること請け合い。予想だにしないセルフブランディングの幕がいま上がったのです。

目次

  • クイズの概要
  • クイズ出題の4ステップ
  • クイズ作成のポイントと具体例
  • クイズを作成した方に、耳寄りな情報

クイズの概要 

まず、僕が出題しているクイズをご紹介します。

  • 掲載場所:社内Slackの任意チャンネルに投稿
  • クイズ内容:スタッフ、または会社に関する情報
  • 出題形式:4択
  • 解答方法:投稿へのリアクション(スタンプ)
  • 出題時間:平日 昼12時
  • 正解発表時間:同日 17時頃
  • 出題ペース:週1〜2本

①クイズのコーナー名&出題ナンバー

クイズのコーナー名として「クイズ!あなたを知りたい」と名付けました(参考:日本のクイズ番組一覧)。
コーナー名を用意する必要性は正直無いのですが、出題者側のテンションが上がるのでオススメです。

②冒頭の挨拶

前触れなく投稿したので、本当に文字通り「突然ですが、ここで問題です」と書いています。
「世界ふしぎ発見!」の『それではここでクエスチョンです』の影響も大きいです。

③出題内容

開発部のniboshiさんのハンドルネームに関するクイズでした。

④選択肢

「クイズ$ミリオネア」の影響か、なんとなく4択にしています。

⑤解答欄

正解と思う選択肢を、数字スタンプで残してもらいます。
1クリックで解答できるというお手軽さのほか、解答者数・選択肢の人気の可視化も兼ねています。

つづいて、正解発表の投稿です。

「社内向けクイズ」のイメージを掴んでいただけましたか?
次項からは、クイズ出題の具体的な方法をご説明します。

クイズ出題の4ステップ

本項では、クイズの準備から出題までのステップを解説します。

1. 出題対象者の選定 
2. 出題対象者への問い合わせ
3. クイズ作成
4. 投稿(出題・正解発表)

1. 出題対象者の選定

クイズの核となる対象者を選定します。選定例として以下のパターンが考えられます。

  • 特定の部署から選ぶ
  • 全部署を対象に順番に選ぶ
  • あみだくじでランダムに選ぶ
  • 気になるスタッフから選ぶ

僕の場合、まず所属するテクニカルライターチームと業務の関わりが深い部署から選定し、徐々に部署の枠を広げていきました。

2. 出題対象者への問い合わせ

本ステップの目的は、以下の2点です。

  • 出題の許諾を得る
  • 出題に関する情報収集

2-1. 出題許諾を得る際のポイント

問い合わせの際に、僕が気をつけている点を挙げます。

・腰をめちゃ低くする

親密度によりますが、基本的にお時間を頂戴するので、誰であろうと礼節を重んじるスタンスでいます。

・真剣なトーン

さも「大事なことをやろうとしている」感を演出するため、メッセージには「相互理解の促進」「チームビルディング」などの鉄板ワードを使用しています。勢いで「イシュー」「パラダイムシフト」「オポチュニティ」なども文面に入れると、さらにアツいかもしれません。

軽いノリで依頼した結果、「クイズってなんだよ。仕事舐めんな」とか返信きたら、なかなかのメンタルダメージですからね。クイズ作ろうとしたら怒られて凹むとか、クイズ番組の構成作家じゃないんだから。慎重にいきましょう(ちなみに当社では快諾率100%です)。

2-2.出題に関する情報収集を行う際のポイント

出題の許諾を得たあとは、クイズ作成に必要な情報をヒアリングしましょう。
クイズのクオリティに直結するので、重要なやり取りです。

必要な情報とは、クイズの「問題」と「正解」に不足している情報です。

例えば、あなたがmiyabaraのクイズを作る場合に、問題を「miyabaraの出身地はどこでしょうか?」に決めたなら、正解となる『出身地』の情報を僕に確認する必要がありますね。

当社では、自社開発の情報共有ツール「Scrapbox」に、各スタッフがプロフィールページを作っています。

僕のプロフィールページです

情報量はさまざまですが、趣味・学歴・職歴などについて書き込まれています。

そのため、1.出題対象者の選定の時点で、クイズの「問題」と「正解」に適したトピックをプロフィールから2〜3点ほど見繕います。

上記のようなプロフィール情報が無い場合は、本ステップ時に以下のスタートを切るのがよいでしょう。

  • 直接または人づてに聞いた内容から深掘り・展開して情報を得る
  • お見合いのように「ご趣味は?」とイチからヒアリングする

では、出題に関する情報収集として、出題対象者に送った質問を一部ご紹介します。

2-2-1.過去のキャリア系

  • 前職の会社が倒産に至るまでに、記憶に残っている社内の騒動や言動はありますか?
  • 前職で経験したクレーム対応の具体例を教えてください

2-2-2.学生時代系 

  • 学生時代に100名規模のイベントを主催されていたとのことですが、イベント内容を教えてください
  • 家庭教師をされていたとのことですが、印象に残っているできごとを教えてください

2-2-3.趣味系

  • 「ジョジョの奇妙な冒険」のアニメにハマったとのことですが、何部が好きですか?また、その理由も教えてください
  • 好きな芸能人は元モーニング娘。のゴマキとのことですが、最も好きなゴマキが映っているMVを教えてください
  • 漫画「SLAM DUNK」がお好きとのことですが、好きなキャラクターとその理由を教えてください

2-2-4.そのほか

  • 「生きている間にやってみたいリスト」に『小説を書く』とありますが、そう思ったキッカケと、書いてみたい題材や思い浮かんだストーリーなどがあれば教えてください
  • 素敵なお名前ですが、由来を教えてください
  • 嫌いな食べ物と好きな食べ物を教えてください

カテゴリは趣味・学生時代・社会人時代と、誰にでも通用する切り口になっていますね。
また、「クイズに使う」という前提があると、面白いクイズになるように『とっておきのネタ・エピソード』を教えてくれる場合があります。それはクイズ作成にぜひ生かしましょう。

3. クイズ作成

ステップ2の情報から、クイズの問題と選択肢(正解・ダミー解答)を作成します。
このステップが最重要フェーズです(詳細は次項)。
クイズ作成後、間違いがないよう、対象者に問題と選択肢のチェックを依頼します。

4. 投稿(出題・正解発表)

任意のタイミングに、出題と正解発表を行います。
僕の場合は出題から5時間後に発表していますが、社内の雰囲気に合わせて柔軟に対応しましょう。

クイズ作成のポイントと具体例

本項では、クイズ作成について解説します。

クイズのクオリティを上げるポイント

「社内クイズ」を作成する際は、解答者の視点に立ち、以下の2点を念頭に置きましょう。

  • 解答するまでにかかる時間を1秒でも長くさせる
  • 正解に意外性を持たせる

例えば、つぎの4択クイズがあったとします。

突然ですが、ここで問題です。miyabaraの貯金額は、現在いくらでしょうか?

1. 150万円

2. 600万円

3. 8,000万円

4. 8億5千万円

「普通に考えれば、一般的な会社員で可能性が高いのは、1か2だよな」
「いや、待てよ…。3も、投資や宝くじ、相続であり得るか……?」

おそらく、1か2、さらに3を加えて迷うのではないでしょうか。
この流れで正解が「4」だった場合、予想外の展開で面白くなりますよね。

しかし、ダミー解答をいずれも数億円単位にすると、考える余地が無いため迷わなくなり、正解の意外性も薄れてしまいます。同じ問題と正解でも、ダミー解答との組み合わせにより印象が変わります。

つまり、「正解&ダミー解答」と問題&正解」という2軸のバランスを考えてクイズを作るのが重要です。

ここからは、僕が過去に出題したクイズの抜粋から、ポイントを解説していきます。

クイズ具体例1.過去のキャリア系

◯◯さんは前職の会社​​が経営悪化に陥り、給料未払い→倒産というご経験をされましたが、その際に実際に起こったできごとはつぎのうちどれでしょうか?

1. お金がなさすぎてパニックになった社長が「吾輩はもう金がないんじゃー!」と叫びながら10円玉を投げつけてきた

2. 最後の1週間は、転職経験のある社員数名が主催する「転職活動レクチャー会」の参加が1日の大半を占めていた

3. 関係者として◯◯さんも労働基準監督署に呼び出された

4. 事務所の玄関で、同僚の妻が小さな子供を抱えながら部長に「どうにかなりませんか?」「本当に困るんです」と泣きながら懇願する様子が見えた

正解:1

解説:正解のインパクトが強いため、ダミー解答のクセを全体的に強めて解答を迷わせるバランスを取っています。

また、ダミー解答に「転職」「労働基準監督署」「家族」といった馴染みやすいフレーズを使用することで、『倒産直前の会社では、こういうことも起こるのかな…?』と、現実味を増す狙いがあります。

そのうえで、最も非現実的なフレーズ「吾輩はもう金がないんじゃー!」が正解という、意外性をより強める動線を考えました。

クイズ具体例2.趣味系

◯◯さんは現在まで約30年に渡るバスケ歴をおもちで、その熱が冷めることはありません。そんな◯◯さんが、バスケ漫画の金字塔「SLAM DUNK」のなかで好きなキャラクターと、その理由はつぎのうちどれでしょうか?

1. 湘北高校3年 三井寿:高校2年時、密かに片思いしていたクラスの女子から「◯◯君って、スラムダンクの三井にちょっと似てるよね」と、突然言われたから

2. 豊玉高校2年 板倉大二郎:◯◯さんと同じ身長(183cm)だから。また、板倉の代名詞『調子に乗ると「ボン!!」「ボボォン!!」と言いながら、親指を下に向ける』のが部内で流行り、大好きだったから

3. 湘北高校1年 赤木晴子:上達具合が少し停滞し悩んでいた際に、作中で桜木花道に向けた台詞「桜木君あせらないでね 地道な努力はいつか必ず報われるってお兄ちゃんがいってたわ あたしもそう思う」を、「◯◯君あせらないでね」に置き換えて奮い立たせていたから

4. 陵南高校2年 福田吉兆:粘り強い性格と特徴のある顔が、脇役の割にインパクト強めだから。また、公園でシュート練習する姿が自分と重なるから

正解:4

解説:認知度の高い作品ながら、正解はまさかのサブキャラというパターンでした。この時点で、「正解の意外性」は担保されているため、あとは解答を迷わせるために以下の工夫を取り入れました。

  • メインとサブのキャラクター比率を2:2にする
  • ダミー解答の「好きな理由」に、学生時代にありそうなネタや身体的共通点を追加する

クイズ具体例3.そのほか系

◯◯さんは「生きている間にこれをやってみたいリスト」のひとつに『小説を書く』があります。なぜ小説を書きたいと思うようになったのでしょうか? 

1. 大学時代、友人から勧められた「ソードアート・オンライン」を読んだことがきっかけです。ジャンルとしてはラノベですが、まさにいま盛り上がっている人工知能やVR技術といったテーマを身近なオンラインゲームに落とし込んだ世界観に、とてもワクワクしました。

2. 大学時代、江國香織の「東京タワー」を読んだことがきっかけです。東京を舞台に大学生と年上の人妻が真剣に恋をする物語ですが、作中で描写される四季の移ろいと東京タワーが東京出身の自分にも魅力的に感じ、「自分でも、身近なものを再発見・再認識できるような物語を書いてみたい」と思うようになりました。

3. 高校時代、現代文の問題集で綿矢りさの「蹴りたい背中」を読んだことがきっかけです。『ハッ。っていうこのスタンス』の一文を目にして、「小説ってこんなにカジュアルで、今っぽい表現でも良いんだ」と感じ、自分も小説や純文学を書いてみたいと思うようになりました。 

4. 高校時代、小説家を夢見ているクラスメイトがいました。彼女は、普段は物静かで奥手なタイプでしたが、小説に関する話題になると、とても生き生きとして眩しい笑顔を見せてくれたんです。大学進学後、夢や目標がなく虚無な時間を過ごしていると、なぜかその彼女のことが時折フラッシュバックして、自分も何か小説を形に残してみたいと思うようになりました。

正解:3

解説:明確に毛色の違うダミー解答(4)を用意することで、一部の解答者を「もしかして、4…?いや、無いだろ。いや、でも」と迷わせる狙いがあります。

残りのダミー解答も、正解の「綿矢りさ」と比類する認知度の江國香織と、ライトノベル作品という別軸のラインナップにすることで、迷いの分岐を増やすよう工夫しました。

ダミー解答を作成するコツ

本項の冒頭でも触れたように、クイズのクオリティを上げるには、ダミー解答も大切な要素です。

ダミー解答の作成に不慣れな方は、以下の手順で進めてください。

1. 調べる:問題・正解に関連する情報を収集

2. 妄想する:情報をもとに「あり得そうな別の状況」を考える

3. 自然な選択肢にする:正解と文体を合わせる

先ほど挙げたクイズ具体例2.趣味系の「SLAM DUNK」に当てはめていきます。

1.調べるでは、登場キャラクターの特徴や、作品の掲載時期を確認します。

2.妄想するでは、作品の掲載時期と出題対象者の年齢から、思春期にありそうな痛々しい思い出や女子との会話、男子特有の「部活ノリ」をイメージして、登場キャラクターの特徴と結びつけました。

3.自然な選択肢にするでは、「正解」と文体や文章量を合わせて、解答者の集中を妨げるノイズを生まないように気をつけました。

クイズを作成した方に、耳寄りな情報

ある日、夕食の時間にテレビを見ていた僕は、ふと思いました。

「……あれ? ゴールデンタイムって、クイズ番組ばっかりやってない?」

ゴールデンタイムとは、19時〜22時という、最も視聴者数が見込める特別な時間帯。
多額のスポンサー料が動いているなか、「間違いのないコンテンツ」としてクイズ番組を放送するということは……

 

「ははーん。さてはみんな、クイズが好きだな?」

瞬間的にIQが200に上がった僕による、完璧な推論。これ論破できる人、います?もしいれば、ぜひ名乗り出てください。あなたと僕、互いの言葉のナイフをブン回してさぁ、ガチンコでバトろうぜ…?

とにかく、その瞬間に「社内クイズ」をやろうと決めたのでした。 

勢いで始めたクイズですが、冒頭のようなスタッフからの反応は嬉しいですし、クイズを作ること自体がとても面白いです。

もし、この記事をキッカケに「社内向けクイズを作ってみたよ!」という方は、ぜひ以下のフォームからご一報ください。

カジュアル面談用応募フォーム

え? 「なぜカジュアル面談の応募につながるんだ」って?

ダミー解答を作成するコツでご説明した手順「調べる」「妄想する」「自然な選択肢にする」というのは、Helpfeelのテクニカルライターに求められる素養と共通しているからです。

つまり、クイズを作ったあなたは、僕たちが求める仲間のひとりかもしれません。

クイズを作らなかったとしても、何か面白みを感じていただけたなら、ぜひお気軽にカジュアル面談のお申し込みをポチってください。お待ちしておりまーす!

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