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「ユーザーの課題解決に寄り添って質問を想像する」 Helpfeelに求められるテクニカルライターとは

Helpfeel Staff

2007年創業の株式会社Helpfeel(旧Nota株式会社)は、スクリーンショット共有ツール「Gyazo」、ナレッジ共有サービス「Scrapbox」、検索型FAQシステム「Helpfeel」と3つのプロダクトを提供するスタートアップです。

このうちHelpfeelは、曖昧な表現や感覚的な表現、スペルミスなどを含んだ入力に対応する「意図予測検索」によって、FAQ検索ヒット率98%を実現。エンドユーザーの課題解決を補助するだけでなく、カスタマーサポートやコールセンターの負担軽減に貢献します。

2021年度にはグッドデザイン賞を受賞。産業カンファレンス「Industry Co-Creation(ICC)サミットKYOTO 2021」においても、 次世代を担うサービス「SaaS RISING STAR CATAPULT 次のユニコーンを探せ!」コンテストで優勝を果たしました。

そんなHelpfeelの継続的な成長に必要なのが、より分かりやすいFAQサイトを作成し、エンドユーザーの課題解決に寄り添う「テクニカルライター」の存在です。しかし、今後の業務拡大を見据えると、まだまだ人材が足りていない現状があります。

そこで今回は、Helpfeelのサービスマネージャーを務める宮崎圭太、テクニカルライターとしてライティング業務に携わる関谷泰正、星野達也の3名にインタビュー。Helpfeelにおけるテクニカルライターの特徴や求める能力、人材像などについて話を聞いてみました。

大切なのは、ユーザーの「検索ワード」を想像すること

サービスマネージャーの宮崎圭太は、Helpfeelでのテクニカルライティングの品質の高さは、制作に集中できる環境があることを理由にあげています。

宮崎:「クライアントとの調整はWebディレクターが担い、その内容を受けて、テクニカルライターはライティングを行う形です。一般的にはクライアントの調整業務や細かい事務作業など別の業務に従事しなければならないケースも多く、制作に集中できないという話もよく聞きます。その点、Helpfeelではライティング業務に集中できる環境があります」

サービスマネージャーを務める宮崎圭太

Helpfeelのテクニカルライターには、主に2つの業務があります。1つ目が一般的なテクニカルライターと同じく、クライアントのサービスやFAQサイトを理解し、文章の校正を行うこと。テクニカルライティングのスキルを活かし、理解が難しい内容を分かりやすく表現します。

宮崎:「文章の校正において求められるのは、言葉の使い方や文法、構造を整理し、誰でも読みやすい文章にリライトするスキルだと思っています。例えば、項目内の結論が最下部にあったら、エンドユーザーはその項目が疑問を解決してくれるのか分からないまま、最後まで読み進めなくてはなりません。ここでテクニカルライターは文章の校正に加えて、結論を最初に加える、箇条書きを加えて読みやすくするなどといった工夫も求められます」

2つ目が、検索内容と回答ページを結びつける「質問文」の作成です。それぞれの回答ページにおいて、ユーザーがどのようなキーワードで検索するか、適切な言い換え表現を加えます。ユーザーと情報を結びつける大事な導線となり、Helpfeelの検索性の肝となる部分です。

宮崎:「たとえば、ECサイトのFAQシステムで返品について調べたいとき、必ず『返品』というワードで検索されるわけではありません。『返したい』『壊れた』『不良品』『取替えたい』などの様々な表現で検索される場合もあると思います。このときHelpfeelのテクニカルライターに求められるのが、どういう立場のユーザーが、どのような思いで回答記事にたどり着くのかを想像しながら、質問文を作成する力です。これは一般的なテクニカルライターにはないHelpfeelならではの仕事で、やりがいを感じられる点だと思いますね」

難しさがやりがいに。テクニカルライティングの魅力

関谷:「キーワードの着想がやりがいにつながっています。回答ページに対して、的確なキーワードや質問文を思いつけたときは達成感がありますね。前職では、数ある表現の中からベストな言葉に絞り込む作業がメインだったのですが、Helpfeelではユーザーが検索するワードに対する想像力を膨らませながら、回答ページまでの導線をつくる作業がメインです。

前職でやっていたマニュアル制作では、一般的に“揺れ”を削る仕事をするのですが、Helpfeelでは真逆の“揺れ”を探す仕事が中心となるんですよね。テクニカルライターとしての職能も生かしつつ、まったく別の経験もできる。そんな環境に面白さを感じています」

Helpfeelでテクニカルライターとして2021年6月に入社した関谷泰正は、このように語ります。前職で取扱説明書の制作に携わっていた関谷は、まとまっていない情報を分かりやすく伝えることに仕事のモチベーションを感じていました。しかし、ライティング以外の業務を担当しなければいけないことも多く、それらの業務の重要性を認識しつつ、より好きなことに集中できる環境を探していたといいます。そんなときに、Helpfeelと出会い、転職を決めます。

2021年7月にテクニカルライターとして入社した星野達也も、関谷と同様の悩みを抱えていました。制作会社で大手企業の取扱説明書を制作していたものの、事務処理やクライアントとの折衝が中心となり、好きだったライティング業務の割合が減っていったと話す星野。次のキャリアについて考えていたタイミングで、Helpfeelと出会いました。

星野:「実は最初は応募すべきか悩んだんです。若いメンバーが多い会社だったので、年齢の離れている私は、社内の雰囲気についていけないのではないかと不安でした。迷いつつ、ひとまず課題だけ提出してみたところ、選考を通過。その後の面接で社内のこと、業務のことなどを詳しく伺いました。理解を深めていくうちに、私のこれまでの経験を高く評価してくれる場所なのではないかと感じるようになり、入社を決めました」

テクニカルライターを務める星野達也

テクニカルライターという仕事をするなかで、近い理由で新たな環境を探し、Helpfeelへの転職を決めた2人。入社後について、当初抱いていた懸念はどうだったかを星野に聞いてみると、フルリモートベースであるHelpfeelの働き方とあわせて話してくれました。

星野:「入社するときくらいは、オフィスにPCを取りに行ったり、事務的な手続きをしたりしに行くのかなと思ったのですが、全くなかったです(笑)。PCが自宅に送られて、初日からオンラインでオンボーディングがありました。ただコロナ前からフルリモート勤務が前提だったので、しっかりとノウハウが蓄積されていて、戸惑うことはなかったですね。

また、メンバーの皆さんは落ち着いた雰囲気でテキストコミュニケーションも得意なので、困ったことがあればSlackやオンラインmtgで相談しやすく、Scrapboxによるドキュメンテーション文化もあって情報が整理されているので、年齢差によるデメリットなどを感じることはありませんでした」

これまでの仕事を振り返り、2人とも自分の考えた質問文がユーザーの課題解決につながり、クライアントから喜びの声をいただいたことを、印象的なエピソードに挙げます。

関谷は、ある子供向け教育サービス様のFAQにHelpfeelを導入した事例を紹介してくれました。同サービスはHelpfeelを導入したことによって、ユーザーからの問い合わせ件数が大幅に減少したといいます。

関谷:「そのFAQシステムの中で『中学受験にオススメの本は何ですか?』というページがあり、そこの言い換え表現は効果的にできたと思っています。ストレートに『受験』のキーワードを質問に入れるだけでなく、『学力』や『成績』『テスト』など、受験生だけでなくその親のことも頭に浮かべながら、入れるワードを考えていきましたね。

言い換え表現を考えるのは難しい作業ではありますが、ユーザーやクライアントからのフィードバックがダイレクトに返ってくるので、やりがいを持って仕事に臨めています」

テクニカルライターを務める関谷泰正

ライティングに近い仕事に携わった方を広く募集中

これまでHelpfeelでは、主にマニュアル制作の経験者をテクニカルライターとして採用してきました。しかし、今後はより間口を広げ、ライティングの分野に近い仕事に携わってきた方で、Helpfeelに可能性を感じてくださる方も募集しています。テクニカルライターの総人口がまだ少なく、当社としても職種自体のすそ野を広げる必要性を感じているからです。

ライティングが専門の方はもちろん、オウンドメディアで編集に携わっていた方やカスタマーサポートとしてクライアント向けのメールを作成していた方、広報でプレスリリースの執筆に携わっていた方など、エンドユーザー向けに文章を制作した経験を特に重視。求めるマインドセットには、日本語へのこだわりに加え、業務への向き合い方を宮崎は挙げます。

宮崎:「Helpfeel全体でみると、自由に働くことと、相互レビューをするバランス感をとても大切にしています。スタートアップなので、誰かから言われたことを淡々とやるよりは、『こうしたらもっと良くなる』とか、『こういう仕組みがあると改善できそう』という視点が求められます。ライティングにおいても、自由度が高い働き方で、それぞれに任せる裁量が大きいので、自問自答をしながら、改善の思考サイクルを回さなければいけません。

とはいっても、自由に働くだけだと質の担保が難しかったり、クライアントが求めるアウトプットと違ったものができたりする可能性があります。そのため、社内の色んなチームと議論をしながら、価値観のすり合わせをするのもカルチャーとして大切にしています。誰かに意見を欲しい場合は積極的に投げかけてほしいし、逆に業務を通して得られた知見があったら、自分からどんどんシェアしていくといったマインドを持つ方だと嬉しいです」

最後に、テクニカルライターとして活躍する星野と関谷の2人に対して、どのような方と一緒に仕事をしたいか、応募を検討している方へのメッセージを聞きました。

星野:「Helpfeelはさまざまな領域のクライアントがいるので、金融や不動産、保険、医療など専門的な知識を学ばなければいけないケースもあります。けれど、これは裏を返せば、特定のジャンルに深い知識を持っている方なら活躍できる環境とも言えます。今いるメンバーのほとんどが家電メーカー出身。だからこそ、専門的な知識を持ち合わせ、ライティングに熱量を持つ方であれば、既存のメンバーと違ったプレゼンスが出せると思います」

関谷:「Helpfeelが好きな方と一緒に働きたいですね。私自身、エントリーのときには『Helpfeelがこれからの当たり前になる』と可能性を感じ、Helpfeelへの転職を決めました。一般的なテクニカルライターとは違い、独特な難しさもありますが、そこは経験を積むことでカバーできると思っています。ライティングに没頭したい方には、オススメの環境です」

Helpfeelでは現在、テクニカルライターとして一緒に働く仲間を募集中です。興味を持っていただいたら、ぜひ下記のフォームから話を聞きに来てください!

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